冷凍庫が空いていない家に贈るとき|常温で選ぶギフトと、冷凍を送るときの注意

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お取り寄せのギフトを選んでいると、いいものほど冷凍で届きます。和牛も、海鮮も、うなぎも、鍋も。日持ちがするから親切だろう、と思って選びます。
ところが受け取る側からすると、冷凍の贈りものは「置き場所を用意してください」という依頼でもあります。とくに年末は、どの家の冷凍庫もすでに満杯です。
この記事は、相手の冷凍庫の空きが分からないときに、どう選べばいいかをまとめたものです。冷凍を贈ってはいけない、という話ではありません。贈るなら何に気をつけるか、まで書きます。

迷ったら、常温で送れるものを

冷凍庫の空きは、相手にしか分かりません。分からないものを前提にしない、というのがいちばん確実です。

わたしはお取り寄せのグルメを紹介しているブログを書いています。この記事は特定の商品をすすめるものではなく、贈りものの保存条件についてまとめた読みものです。本文中に広告リンクはありません。
なお、わたし自身はあまり量を食べられないので、「大容量が届いて困った」という側の感覚で書いています。たくさん食べるご家庭では事情が違うこともあります。

なぜ「よかれと思った冷凍」が困らせるのか

冷凍のギフトは、贈る側から見ると条件がいいものばかりです。日持ちがする。すぐに食べなくていい。好きなときに食べてもらえる。だから「相手の都合に合わせられる、親切な贈りもの」だと思って選びます。

ところが受け取る側の順番は逆です。まず場所を空けなければ、受け取れません。

常温のものなら、棚のすみでも、床でも、とりあえず置けます。冷蔵なら、多少詰まっていても押し込めます。でも冷凍庫だけは、入らないものは入らない。そして冷凍庫がいっぱいのとき、中に入っているのは「捨てるほどではないけれど、すぐには食べないもの」ばかりです。作り置き、パン、半端に残った肉、去年の保冷剤。すぐに判断がつかないものを、玄関先で宅配便を持ったまま整理することになります。

つまり冷凍のギフトは、おいしさと引き換えに、相手に片づけの時間を要求しているということです。ここを分かったうえで選ぶのと、思いつかずに選ぶのとでは、だいぶ違うと思います。

時期によって、冷凍庫の埋まり方は違います

一年じゅう同じではありません。むしろ、贈りものが集中する時期ほど冷凍庫は埋まっています。これが厄介なところです。

時期冷凍庫の状態冷凍を贈るなら
12月(お歳暮・年末)一年でいちばん危険。おせち、年末の買い出し、ほかの家からのお歳暮が重なります避けたほうが無難です
1月上旬(お正月)おせちの残り、お餅、いただきもので隙間なし。お年賀の時期と重なります松の内が明けてからに
7〜8月(お中元・夏)アイス、氷、冷凍麺で埋まりがち。製氷が追いつかず氷を買い足す家庭も日取りを決めてから
3〜4月(新生活)引っ越し直後は冷凍庫が空でも、電源を入れて冷えるまで数時間かかります常温のほうが確実です
その他の時期比較的すいています比較的安全です

お歳暮・お年賀・お中元という三大シーズンが、そのまま「冷凍庫が危ない時期」と重なっているのが、この問題のややこしいところです。

相手の冷凍庫は、思っているより小さいかもしれません

自宅の冷凍庫を基準に考えてしまいがちですが、家庭によってかなり違います。

  • 一人暮らし・二人暮らしの冷凍庫は小さいです。単身用の小型冷蔵庫だと、冷凍室は製氷皿と保冷剤でほとんど埋まります。ここに1kgの肉は入りません。
  • 高齢のご夫婦の家も同じです。子どもが独立したあと、冷蔵庫を小さいものに買い替えているご家庭は珍しくありません。「実家だから大きいはず」は思い込みのことがあります。
  • 作り置きをする家庭は、常に埋まっています。冷凍庫を使いこなしている人ほど空きがない、という逆転が起きます。

そして「冷凍庫の空きはありますか」とは、なかなか聞けません。贈りものを予告することになりますし、聞かれたほうも「ありません」とは言いにくい。だから多くの場合、分からないまま選ぶことになります。

分からないものを前提にしない。それがこの記事の結論です。

失敗しない選び方3ステップ

ステップ1|まず「常温で送れるもの」から探す

順番の問題です。おいしそうなものから探して、あとから保存方法を確認すると、気に入ったものが冷凍だったときに引き返せなくなります。「もう決めたし、冷凍でもいいか」となる。

先に常温という条件で絞ってから、そのなかで選ぶ。こうすると、悩む時間もかえって短くなります。常温で贈れるものは思ったより多く、焼き菓子、和菓子、コーヒー・紅茶、そうめん、レトルト、佃煮や海苔、乾麺のラーメンなど、ひととおりのジャンルがそろいます。

「常温は手抜きに見えないか」と心配になるかもしれませんが、逆です。お歳暮やお中元の定番がほとんど常温なのは、長いあいだ贈られ続けてきた結果だと思います。

ステップ2|冷蔵で足りないかを考える

どうしても生ものを贈りたいときは、冷凍の前に冷蔵を検討します。冷蔵室は冷凍室より容量に余裕があり、多少詰まっていても入ります。

フルーツ、プリン、ゼリー、生菓子のたぐいはここに入ります。ただし冷蔵は日持ちが短いので、今度は「その日に受け取れるか」が問題になります。相手が留守がちなら、常温に戻したほうが安全です。

つまり常温 → 冷蔵 → 冷凍の順に、相手への負担が増えていくと考えると選びやすくなります。

ステップ3|冷凍を選ぶなら、量を落とす

それでも冷凍がいい、という場面はあります。年に一度のごちそうを贈りたいときや、相手からリクエストがあったとき。

そのときは「いちばん大きいセット」を選ばないことです。贈りものは金額を上げようとすると量が増えがちですが、冷凍庫の問題では量がそのまま負担になります。

同じ予算なら、量の多い普通のものより、量の少ない良いものを。500gのいい肉は入りますが、2kgの肉は入りません。そして受け取る側にとっても、一度に食べ切れる量のほうがありがたいことが多いです。

それでも冷凍を贈るなら、守りたい4つのこと

冷凍を贈るときのチェックリスト

  • お届け日を指定する。これがいちばん大事です。冷凍のギフトで日付を指定しないのは、相手に「いつ来るか分からない大きな荷物」を預けるのと同じことです。
  • 「冷凍で届きます」と先に伝える。サプライズにしないほうがいいものもあります。ひとこと連絡があれば、相手は前の日に整理できます。年末なら「◯日に冷凍で届くよ」の一行で十分です。
  • 小分けになっているものを選ぶ。一枚ずつ、一食ずつに分かれていれば、隙間に押し込めます。大きな塊は、入る隙間があっても形が合いません。
  • 解凍方法が書いてあるか確認する。流水なのか、冷蔵庫で一晩なのか。これが分からないと、せっかくのものを台無しにしてしまいます。商品ページに書いていない場合は、ひとこと添えるだけでも親切です。

それから、これは避けたほうがいい、というものもひとつ。相手が不在がちだと分かっているのに、冷凍を送らないこと。次の章の理由です。

クール便には、もうひとつ落とし穴があります

冷凍の荷物は、受け取れなかったときに営業所へ持ち帰られます。そこで冷凍のまま保管されるので、すぐに悪くなるわけではありません。ただ、再配達までのあいだに、荷物は何度も冷凍庫と外を出入りします。

とくに、アイスクリームや、繊細な冷凍菓子は品質が落ちやすいものです。溶けて再び凍ると、食感が変わってしまいます。

そして保管期限を過ぎると、荷物は返送されます。贈りものが自分のところに戻ってくるというのは、贈った側にとっても、あとで知る相手にとっても、いちばん気まずい結末です。

こんなときは冷凍を避けます

  • 相手がひとり暮らしで日中いないと分かっているとき
  • 年末年始やお盆で、帰省している可能性があるとき(お中元・お歳暮・お年賀はまさにこの時期です)
  • 相手の生活リズムをよく知らないとき。取引先や、久しぶりに連絡する相手など
  • 住所は知っているが、連絡先を知らないとき。日程の相談ができません

贈る前に、商品ページのどこを見ればいいか

商品ページは売るために作られているので、保存条件は目立つ位置にないことがほとんどです。ただ、見るべき場所は決まっています。

  • 「保存方法」の欄。常温・冷蔵・冷凍のどれかが書かれています。ページ下部の商品情報表にあることが多く、写真や説明文を読んでいるだけでは通り過ぎます。
  • 「お届け方法」「配送方法」。常温便/クール冷蔵/クール冷凍のどれかです。商品説明の文章と食い違っていることがまれにあるので、両方を見ておくと確実です。
  • 「賞味期限」「消費期限」。冷凍でも「解凍後はその日のうちに」と書かれていることがあります。ここを見落とすと、相手を急がせることになります。
  • お届け日を指定できるか。カートに入れる前の段階で分かることが多いです。産地直送の生鮮品は指定できないことがあります。
  • のし・包装に対応しているか。冷凍便では、のしをかけられない・外のししか選べない、ということがあります。贈りものとして決めてから気づくと困る項目です。

分からないときは、ショップに直接聞けます。ギフトについての問い合わせは日常的にあることなので、遠慮しなくて大丈夫です。

常温で贈れるもの・冷蔵で足りるもの

当ブログの比較記事を、保存条件で並べ替えました。同じジャンルでも商品によって条件が違うので、あくまで「そのジャンルに常温のものが多いか」という目安です。実際の保存方法は、各記事の商品ごとに書いています。

常温で送れるものが多いジャンル(冷凍庫を使いません)

冷蔵が中心のジャンル(冷凍庫は空けなくて済みます)

冷凍が中心のジャンル(日取りを決めてから)

贈ってはいけない、という意味ではありません。お届け日を指定して、ひとこと伝えてからであれば、いちばん喜ばれるのはこの区分です。

うなぎの真空パックのように、冷凍でも薄くて隙間に入るものはあります。「冷凍かどうか」だけでなく「どんな形で届くか」まで見ると、選べる幅が広がります。

受け取る側になったとき

逆の立場のことも書いておきます。冷凍のいただきものが届いて、冷凍庫に入らなかったとき。

  • まず、保冷剤を捨てます。冷凍庫の場所を取っているものの筆頭です。たいてい必要な数より多く残っています。
  • 製氷を止めます。自動製氷の氷を一度あけると、思ったより空きます。氷は必要になってから作れます。
  • 「いつか使う」を判断します。半端に残った肉や、いつのものか分からないパン。この機会だと思って決めます。
  • それでも入らなければ、無理に取っておかないこと。その日に食べる、家族や近所の方に分ける。もったいないのは、入らないまま溶かしてしまうことのほうです。

そして、贈ってくれた方には言わなくていいと思います。「冷凍庫がいっぱいで困った」と伝えて得をする人は誰もいません。お礼だけ伝えて、来年こちらから贈るときに常温を選べば、それで十分です。

よくある質問

Q. 冷凍のギフトを贈るとき、「冷凍で届きます」と伝えたら興ざめではありませんか。

A. 贈りものの中身まで言う必要はありません。「◯日に冷凍便で届くものがあります」の一行で十分です。中身は開けてからのお楽しみのままで、相手は場所だけ空けておけます。

Q. お届け日を指定できない商品はどうすればいいですか。

A. 産地直送の生鮮品では、収穫や水揚げの都合で日付を指定できないことがあります。その場合は「◯日ごろに届くみたいです」と幅を持たせて伝えておくのが現実的です。それも難しいなら、常温のものに変えるほうが安全です。

Q. 常温のギフトだと安っぽく見えませんか。

A. 見えません。お歳暮やお中元の定番は、ほとんどが常温です。高級な羊羹も、名店の焼き菓子も、専門店のコーヒーも常温で届きます。値段の幅も十分にあります。

Q. 相手に冷凍庫の空きを聞いてもいいですか。

A. 親しい相手なら、聞いてしまうのがいちばん確実です。「冷凍のもの送ろうと思うんだけど、入りそう?」と。目上の方や取引先には聞きにくいので、その場合は常温を選びます。

Q. 二人暮らしの実家に、大容量の冷凍セットを贈っても喜ばれますか。

A. 量が多いと、冷凍庫の問題に加えて「食べ切れない」という負担も生まれます。二人暮らしなら、量を半分にして質を上げるほうが喜ばれることが多いです。

Q. 冷凍と冷蔵、どちらか選べる商品はどちらにすべきですか。

A. 相手がその日に受け取れると分かっていれば冷蔵、分からなければ冷凍です。冷蔵は場所の問題は小さいかわりに、日持ちしません。どちらも不安なときは常温のものに変えます。

Q. 年末に冷凍のお歳暮を贈ってしまいました。まずかったでしょうか。

A. 届いてしまったものは仕方がありません。気になるなら「冷凍のものを送ってしまってごめんね、入りそう?」と一言添えるくらいで十分です。次から常温にすればいいだけの話です。

この記事のまとめ

  • 冷凍の贈りものは、おいしさと引き換えに、相手へ「場所を空ける手間」を求めています。常温は置けますが、冷凍庫は入らないものは入りません。
  • お歳暮・お年賀・お中元という贈りものの三大シーズンが、そのまま冷凍庫の危ない時期と重なっています。とくに12月は避けたほうが無難です。
  • 相手の冷凍庫は思っているより小さいかもしれません。一人暮らし、二人暮らし、作り置きをする家庭は常に埋まっています。
  • 選ぶときは①まず常温で送れるものから探す → ②冷蔵で足りないか考える → ③冷凍なら量を落とすの順に。負担は常温→冷蔵→冷凍の順に増えます。
  • 冷凍を贈るなら、お届け日を指定する・先に伝える・小分けを選ぶ・解凍方法を確認するの4つ。
  • 相手が不在がちなら冷凍は避けます。再配達で品質が落ち、最悪は返送されて戻ってきます。
  • 受け取る側になったら、まず保冷剤を捨てて、製氷を止める。それでも入らなければ、無理に取っておかないこと。
  • 一年の贈りものを1枚にまとめた → 贈りもの年間カレンダー
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